生理前のつらい症状
月経前症候群(PMS)とは

生理前のつらい症状のイメージ
  • 月経が始まる1~2週間ぐらい前から起こる、イライラ、腹痛、眠気、頭痛などのさまざまな不快症状のことをいいます。
  • 月経がはじまると消えるこのような症状を、PMS(プレ・メンストラル・シンドローム=月経前症候群)といいます。PMSには、排卵後の女性ホルモンの変化が関係していると考えられています。
  • PMSの症状は人によってさまざまです。また同じ人でも月によって違い、その種類は200以上といわれています。もしあなたが月経(生理)の前にココロやカラダに不調を感じる事が多いのならば、それはPMSの症状かもしれません。

PMSの原因

  • PMSの正確な原因はわかっておりません。
  • 一説によると排卵後に訪れる「黄体期」に分泌される女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の急激な変動が関わっていると考えられています。
  • ホルモンの働きで脳内の「セロトニン」という物質が低下すると、うつ症状やネガティブ思考など気持ちが不安定になります。
  • 生理前はインスリン(血糖値を下げるホルモン)の効果が低下し、血糖値が上がるため、この上がった血糖値を下げるために普段より多量のインスリンが必要になります。

そのため、食事から2~3時間後に低血糖を生じやすく、甘いものが食べたくなるなどの症状が出ることがあります。
上記のような原因が考えられています。

PMSの代表的な症状

PMSの症状トップ5

  1. 1:イライラ
  2. 2:腹痛・下腹部痛
  3. 3:頭痛・頭が重い
  4. 4:眠気
  5. 5:胸の痛み・張り
カラダの症状
下腹部痛・頭痛・腰痛・乳房痛・関節痛・肩凝り・むくみ・冷え・動悸・口渇・吐き気・ニキビ・食欲増進や減退・便秘etc
ココロの症状
イライラ・精神的に不安定・憂うつ・疲労感・無気力・集中力の低下・不眠・寝付けない・性欲の変化・自殺願望etc

PMSの症状を強くする要因

ストレスや緊張、疲労が蓄積されると、症状が強く表れます。
特に、働く女性は残業続きで無理が重なったりすると、集中力が低下して仕事のミスが増えたり、攻撃的になったり、生活上のトラブルが起きることもあります。

こんな人は特に注意が必要

環境と強いストレス:
就職・転職・結婚・離婚・転居・一人暮らしや姑との同居を始めたなど環境の変化が起きた時や、常に緊張している状態の時は症状が重くなります。
性格:
普段から几帳面、クヨクヨ悩んでしまう、細かいことを気にしやすい性格、辛くても我慢してしまう人は症状を強く感じる傾向があります。
食生活:
バランスの悪い食事はビタミンやミネラルの不足が原因で症状が強くなります。お酒、タバコ、甘いものなどの嗜好品を摂る人も症状が出やすくなります。

PMSの薬物治療について

鎮痛剤

頭痛、腹痛、腰痛、下腹部痛など主たる症状が肉体的な痛みの場合には、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)が使われます。
ロキソニンやボルタレンなどが代表的で、これらの薬は頭痛や月経痛の緩和にもよく用いられます。また、アセトアミノフェンもよく使われます。
鎮痛剤は痛くなってから服用するよりも、痛くなる前に早め早めに服用する方が効果的です。

抗うつ薬(SSRI)や抗不安薬

憂うつ感や不安感など、主たる症状が精神的なものである場合には、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)を使います。米国などでは第一選択薬となっています。
SSRIのひとつであるレクサプロは海外にてPMDD(月経前不快気分障害)の適応を持っている国もあり、服用を継続投与パターンと排卵から月経前の黄体期だけ服用するパターンがあります。
また、抗不安薬としてデパス、ソラナックスなども使われます。

漢方薬

PMSの治療には漢方薬もよく使われます。
自然に存在する植物などを使った生薬である漢方は、過度に副作用を気にする必要もないので、副作用が心配な方にはお勧めです。
即効性やキレはないが、東洋薬である漢方は、ここの不具合を解消するというよりも、体質改善を促し、自然治癒力を高めることによって穏やかに効いていきます。
PMSに使用される漢方薬は、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散が用いられます。

低用量ピル&LEP製剤

PMSは排卵後に卵巣から分泌が増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)と関連しているため、薬で排卵を抑制し、プロゲステロンの分泌を抑えることによって、不快症状を取り去ろうというのが低用量ピルの治療です。
その効果発現は早く、服用を開始した月から効果を実感できます。